昔、ボルタという科学者が多くの物質で電気を流すかどうか、実験をしました。その中で奇妙な挙動を示すものがありました。金属のように電気を通すわけではなく、わずかな量の電気しか通さない物質、それが今半導体と呼ばれているものです。
半導体には真性半導体と不純物半導体があります。
真性半導体とは?
真性半導体とは、混ざり物のない半導体をいいます。つまり、純粋な半導体という事です。半導体の多くにはシリコンという物質が使われていますが、真性半導体のシリコンはほぼシリコンという事です。
真性には、「ありのまま」とか「本来の」という意味があります。これは、「人の手が入っていない」ということです。また、英語では「intrinsic」。こちらは「本来」という意味でもあります。
しかし、真性半導体は使いにくく、このままでは限られた用途にしか使えないので半導体の主流は不純物を含んだ半導体です。
半導体における不純とは?
これらは不純物半導体といいます。しかし、半導体の世界では、不純であるという事がとても重要なのです。不純でなければ、役に立たないと言っても過言ではありません。
ドーパントされた半導体の2つのタイプ
人の場合、積極的に生きていく方が肯定的に取られがちですが、半導体の場合は使用用途が変わるだけでどちらが肯定的ということはありません。
半導体の世界では、積極的な方をPタイプ、消極的な方をNタイプと呼びます。英語で積極的をポジティブ、消極的をネガティブなので、その頭文字をとっています。
人には様々なタイプの人がいますが、大きく分けて2つのタイプに大別されるかと思います。積極的に生きる人と消極的に生きる人です。どうやら、半導体も同じようです。
Pタイプとは?
では、Pタイプとはどのようなタイプなのでしょうか。半導体のPタイプは電子が足りないという事で、電気的に+になっていると解説されます。一例ですが、シリコンという物質にホウ素という物質(うがい薬などに使われる)をドープ(添付)して作ります。
電子が足りない状態とは一体どうゆうことでしょうか?前回に電子=心と考えてくださいと言いましたが、この場合、心が足りない、ということになります。なので、心を引き付けようとします。
電気は高い方から低い方に流れると説明しました。でも電子はその逆の動きをします。電子はポジティブな方にひかれてしまうのですね。積極的な人に心惹かれる、といったことはありませんか?だとしたら、あなたはきっとネガティブな感情をもっているからかもしれません。
例えば、彼氏とうまくいっていないときに彼氏の友達に相談して、その友達とできてしまう、なんてことありますよね。
大体において、彼氏の友達は女の子に相談されるわけですから、ちょっと元気になり、ポジティブな状態になります。結果、相談した女の子から、心という電子が相談相手に流れ、好きになってしまうという事が起きてしまうのですね。
Nタイプとは?
次はNタイプです。Nタイプとは、さっきのPタイプとは逆に電気的には-の状態になっています。電子を多く持っているわけです。こちらはリンという物質(殺虫剤などに使われる)物質をシリコンにドープします。
実際に、製造する際には、このドープする物質の量を変えてその特性を変化させます。量が多いほど、半導体内に電子が増えて電流が流れやすくなります。
まとめ
人に例えると、心を積極的に人に与える、つまり優しい人といえるのではないでしょうか。Pタイプの人は、人を引き付ける魅力があり、Nタイプの人は優しい人という事になります。
対して純粋な人はドーパントを経験と考えるとほとんど経験がない、つまり赤ちゃんのような人と考えることができます。
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[…] この時に使用する不純物はリンとかホウ素といったものです。リンとホウ素が半導体どう関係があるかは以前に紹介した半導体にも積極的、消極的がある?を確認ください。 […]
[…] 不純物汚染とはいったい何か?ここでの不純物とは、以前紹介した不純物(ドーパント類)とは性質が違います。(参照:半導体にも積極的、消極的がある?) […]